活動報告
辰野清氏フォトセミナー「心を動かす感情風景術」
9月24日土曜日に神戸医師会館4階大ホールにて、風景写真家 辰野清氏を講師に迎えてフォトセミナーを開催しました。
会員・会友89名が参加しました。辰野氏の日本国内の心象的風景写真を1枚1枚丁寧に説明していただきました。
また、辰野氏の写真著書「余韻」を特別サイン付きで販売していただき完売しました。
フォトセミナーの要点
※作例は主役と脇役が同じものを複数枚連続で映写して最終的に感情が入ってくるか丁寧な説明をして頂きました。
- 風景写真は感情が出しづらい、心に響く風景写真はどう撮るのか?の問いかけに「感じるままに」「素直に撮れば心が写る」漠然とした言葉では、それは何?と考えます。
- 風景写真は、「形」「色」「空間」「方向」があり、そこを操作しながら感情を入れていく。
- 構図が1回で決まった時でも、もう一度見直して頑張る人には差が出る。
- 水の流れを表現するシャッタースピードは自分で基本を決めてからアレンジする。
- シャッタースピード1/4は流すでもなく止めるでもない。表情が豊かになる。水が主役になり生き生き見える。
- 主役の樹木が1本ではさみしく感じる、2本はなんとなくぬくもりを感じる。
- 造形に感情を入れ込む情景写真にしたいので背景の分量に空間を入れると情景が出る。
- 色の心に作用させる。(折れた樹木の新しい肌色は危機感を出す)
- 距離を置くことで届かない存在を表す。(前ボケで距離感を出す)
- 構図は全体のバランス、常識から外れても感情優先で表す。
- アングルを下げて下げた視線から見せると感情が現れる。
- 造形から情景にもっていく(関連性のある背景を入れる。思わせぶりを入れる。)
- カメラを傾けると水の流れが現れる。
- マンネリを破るにはレンズを変える。(主役を交代させる。)
- 主役と脇役を交代させると個性が出せる。(目立つものを脇役にする。)
- ものがたり性を見せる(光が演出する)見えないものを想像させる。見えないものとは感受性。
「表現とは相手を思いやる心である」
三つの思いやり
- 被写体に対する思いやり
- 鑑賞者に対する思いやり(分かり易くシンプルにする)
- 作品に対する思いやり(作者が鑑賞者になった時に作品を思いやってしっかり見てあげる)